新潟の手話

「新発田」「小千谷」「沼垂」...

県外の人にとって、すぐには読めない地名が新潟には数カ所あります。

 

地元の人にとっては当たり前の読み方ですが、県外の人と話をすることで「あ、この地名は読みにくいんだな」と初めて知ります。

 

それと同じように、聴こえない人(ろう者、難聴者)も普段の生活で手話を使って話しているときに、「あ、この手話はあまり県外では使われていないんだな」と何となく察するときがあります。

 

新潟にも、県内だけ通じる手話があります。

逆に、県外では通じる手話だけど、県内では通じない手話もあります。

 

それを話すと、学習者からは「え~、手話って難しい!」と悲鳴が聞こえてきます。

 

日本語にも方言と標準語があるように、手話にも全国共通とそうでない手話があります。

比率だけを見ると若い世代になっていけばいくほど、全国共通の手話が増えてきているように思います。

 

それでも、新潟独特の手話表現は若い世代にも見られます。

 

独特の表現のツールをたどっていくと、ろう者、難聴者の集団行動から派生したものが浮かび上がってきますが、書店で販売されている本や辞書には載っていないことがあります。

 

日本語の辞書に話し言葉のスラングまで載っているかどうかというと、そうではない。

それと同じかもしれません。

 

新潟の独特表現を知っていても通じなければ意味がないのでは?

いいえ、新潟県内にいる以上、知っていて損はしないと思います。

むしろ、知っていることにより、人との出会いの中で共通の話題に上ることがあります。

 

全国共通ではないからこそ、それも一つの話題になり、他の手話表現を知るきっかけになります。

また、もう一つの言語である日本語の素晴らしさを知ることにもつながります。

これが第二言語を学ぶ上での相乗効果だと思います。

 

みなさんの中には、手話を日常生活で使っている方もいらっしゃいます。

学習する言語としての手話、という方もいらっしゃいます。

 

手話に関わる全ての人たちが「地方の手話の違い」を理解し、一つの話題として取り上げ、手話の奥深さ、魅力をより知っていく。そして、人と接することに対してより楽しくなる。

 

そんな街を作れたらと思い、今日も手話教室を開講しています。

 

(地名の読み方:新発田(しばた)、小千谷(おぢや)、沼垂(ぬったり))