ろう者から見た手話通訳者

今日は手話通訳士試験合格発表の日。

通訳士試験を受験した人にとっては、ドキドキの日だと思いますが、いかがでしたでしょうか。

合格だった方、おめでとうございます。

不合格だった方もこれまでの積み重ねを今後に活かしていけるよう応援しています。

 

手話通訳をやっている人を見ると、ろう者から叱咤激励を受ける場面を見かけます。

「手話が上手だね」「通訳してくれてありがとう」。

この他に、「聴こえるのに何で通訳できないんだ?」と厳しいコメントも。

 

手話通訳といえば、ろう者の「耳」の役割を担う仕事です。

しかし、ろう者にとって「聴こえることがどういうことなのか」についてイメージができないため、

「聴者はみんな、耳に入ってくる音は何でも聴こえる」と思う節があるような気がしました。

 

聴者から見れば、聴こえるときもあるけれど100%聴こえる訳ではないし、聞き逃してしまうこともあるのですが

その辺りが、ろう者にとっては理解しがたいかもしれないです。

 

「見えるものが見えないってどういうこと?」という感じに近いでしょうか。

 

これが手話通訳を担っている人たちを追いつめる一因でもあるように思いました。

 

もともと、通訳は二言語間にある文化、背景を学びながら、当事者の性格や考えをある程度理解した上での通訳スキルが求められるという、高度なレベルの仕事。

言葉のプロといっても過言ではないほどの仕事なので、ろう者として、手話講師としても私は尊敬しています。

 

今まで「聴こえることがどういうことなのか」について、ろう者自身、知らないままでいるという一面もあるので

当教室では時々、「聴こえること」と「聴こえないこと」を比較しながらお互いに知っていくことを大切にしたいと思った一日でした。