『頂をめざす』~スポーツの歴史と伝統が違いを認める~

このところ,サッカーファンに限らず,サッカー日本代表の試合を
テレビでご覧になった方も多いのではないでしょうか。

スポーツの場合は,オリンピックがその競技の頂点の大会に
なっているものが多いようです。
しかし,サッカーでは,オリンピックに出られるのは原則23歳以下の
選手で構成された代表チームです。
サッカーの世界では,4年に1度開催されるワールドカップが,
その頂点の大会とされています。
年齢制限がない代表チームが世界の頂点をめざして戦うのが,
ワールドカップなのです。
日本代表も来年ブラジルで開催されるワールドカップへの出場を,
開催国以外で最も早く決めています。
来年のこの時期も,サッカーを見るために,早起きすることになります。

では,なぜスポーツの大会なのに,オリンピックとワールドカップと,
頂点とする大会が異なるのでしょうか。

その理由のひとつに,競技の歴史に違いがあるからです。

近代サッカーは,1860年代にイングランドで確立されて世界に広がりました。
イングランドがサッカーの母国といわれるのは,そのためです。
各国のサッカー競技をまとめるサッカー協会も,原則は各国一つですが,
イギリスの場合は,イギリスサッカー協会というのがありません。
イングランド,スコットランド,ウェールズ,北アイルランドの
4つの協会があります。
世界で最も古いサッカー協会は,イングランドで1863年に設立された
フットボール・アソシエーション(Football Association)です。

一方,オリンピックはどうかというと,最初の近代オリンピックが
開催されたのは,1896年ギリシャのアテネです。
オリンピックの運営を行う国際オリンピック委員会が設立したのは,
1894年です。

この30年の歴史の違いが,サッカーの独自性を主張している理由の
ひとつなのです。
こうして,スポーツの世界では,違いを認めているのです。

他の分野では,どうでしょうか。