「聴覚障害を持っています」と言うと、点字の資料を持って来られたり、
車いす用のスペースに案内されたりと間違われることがあります。
「私の声、聴こえますか?」という声かけもあります(聴こえないから、聴覚障害者なのですが)。
聴覚障害者、といえば、
1)全く聴こえない(聴力が無い)
2)聴こえにくい
この他に、
1)手話で話す人
2)筆談で話す人
3)声が大きい人(聴者の中にもいらっしゃるのですが)
などなど、そういったイメージを持たれます。
実際は上記以外にも、聴力や育った環境においてコミュニケーション方法も異なれば、生き方もそれぞれ。
ということは、結局は、聴者と同じように、多種多様な人がいるということです。
しかしながら、聴覚障害者といえば、障害者ということで一括りにされてしまう。
これは長年から続いている、聴者による概念であり、簡単に打ち破ることは難しいのです。
でも、手楽来家に来ている聴者のみなさんは、体感的に分かることがあるようです。
また、聴覚障害者側(ろう者、難聴者)のメンバーさんたちも、ボランティアや見学に来られる聴者たちとの
交流を通して、「こういう人もいるのだ」と知っていく。
世の中は、障害を持つ人と持たない人(そもそも、障害とは何なのか、ということですがここでは割愛)がいます。
お互いを分かり合おう、ということは、一見簡単そうで難しいこと。
聴覚障害者同士でさえ、分かり合えないこともたくさんあります。
でも、一緒に仕事をしていく中で、分かり合うということは避けて通れないことだと思います。
お互いのことを尊重し、何ができて何ができないかを自分なりに学んでいき、共同作業を行うことが
仕事なので、手楽来家では、誰が聴こえて誰が聴こえないかということを踏まえた上で、
仕事を通してお互いを高め合うことを目指しています。
また、一般就労と同等の経済的な自立ができるようにすることも目指しています。
これからもよろしくお願いします。